ご飯をつくるということ(1)

in 思考の果実

三男が3月31日に生まれてからの一ヶ月間は、家事はほぼほぼすべて僕がやった。パンの製造はすべてストップさせ、デザインの仕事のみに集中しながら、ひたすら出汁をとってご飯をつくった。

洗濯や掃除なら今までだってずっとやってる(いや掃除は妻に任せている部分が多いっちゃあ多い)。でも、結婚してからというもの、料理だけは妻に任せっぱなしだった。ここ神山町で子供を産む、ということは、夫婦どちらの両親にも頼らないということであり、出産直後、助産院で三男と体を休ませ続けているときも、三男とともに帰宅してからも、ずっとご飯をつくった。4月はご飯を作った思い出しかない。

長男の小学校入学が4月12日だったため、4月1日から11日までは日中ずっと長男が自宅にいることになり、平日の昼食も息子の分をつくったり、妻の分と三人分つくったり。当然夕食は四人分つくっていた。

一番どうしようかと悩んだのは、出産直後から妻が帰宅するまでの期間の献立だった。子供たちは僕の料理を食べてくれるだろうか。いや、食べてくれないと食べるものがない。いつもは和食を嫌い、洋食ばかりを好む子供たちだが、もうこれは仕方がないと決めて、できるだけ手がかからずにつくることができる洋食を選んでつくった。
「手がかからないだなんて!食事だけが身体をつくるんだから、食事に手を抜いたらダメ!」などという声も聞こえてきそうだが、僕は専業主夫ではなくて稼ぎ手だ。僕が仕事を止めたら収入が止まる。料理も洗濯掃除も子供たちの入浴も寝かしつけも娯楽も相手をしながら、仕事を優先しないといけない。「いかにして手間をかけず家事をするか」と考えざるを得ないのだ。

まず出産した翌日、男三人暮らしの初日につくったのはカレー。やはりカレー。初日の昼食・夕食・翌日の朝食と昼食がそのまま大量のカレーで、そしてハヤシライス。さらにトマトソースのパスタ。青い野菜を食べない子供たちのために、スライスしたレンコンを揚げるように炒めて上に置いたり、いろんな工夫をして、なんとか5日間を過ごした。

次男は保育所に通うので、就学前の春休み長男と食べた昼食のパスタ。洋食だったら大人と変わらない量を食べる6歳。

「つくるのが大変だったら外食すればいいのでは?」という声もまた聞こえてきそうだが、子連れでの外食は、それはそれで大変な手間がかかる。聞き分けがなく食卓を汚しまくる2才児や6才児と一緒に親一人で外食をするのはとても気を遣わねばならず、心理的に大変だ。献立を考えるところから料理をするところまで時間がかかってしまうけれど、食事中の手間はむしろ家で食べるほうが楽なのだった。また、みんなよく食べるので費用が馬鹿にならないし、そもそも栄養面で外食はどうなのか?外食は炭水化物が多すぎるのではないか?と考えてしまうこともあって、僕が料理をする期間中は一切家族で外食はしなかった。これだけはよくできたと思う。

妻が帰宅してからは、今度はレシピが逆になった。当然母乳育児になるので、油脂や乳成分が多い食事はNGなのである(胸がすぐに痛くなるらしい)。基本的に全て和食というオーダーが下された。

つづく

 

思考の酵母: , ,