砂糖なしシュトレンの誕生

in 思考の果実

この前、「しっとりVSほろほろ」というブログを書いた。砂糖とバターを使わないシュトレンはシュトレンじゃないんじゃないか。確かに僕はそう書いた。そもそも昨年と違う味にすると、昨年に続いて買いたいというお客さんに悪いんじゃないか。そう書いた。

そう書いたら、なんと「その砂糖とバターを使わないシュトレンが欲しい」とおっしゃるお客さんが2人現れた。砂糖なしにニーズがあるのか、乳製品がNGな人にニーズがあるのか、どっちなんだろう?と夫婦で話をしながら、「これで果たしていいのか?」という気持ちも抱きつつ、「もうちょっとラム酒漬けドライフルーツを増やしたら、前回よりもしっとりさが増すのではないか。妻は水面下でさらなる味の調整を加えて、そんな砂糖とバターを使わないシュトレンを販売した。

そして、売ったシュトレンと同じシュトレンを家でキープし、2週間ほど熟成させてみた。やっぱり、油脂はしっかり入ってるんだし、ラム酒漬けフルーツはむしろ多めだし、焼きあがりすぐに油脂とラム酒をたっぷりと塗るのだから、時間の経過でしっとりしてくるのではないか。理屈としては正しいはず。妻はそう考え寝かせていたのだった。

で、熟成させた砂糖バター無しをカットしてみた。

 

これには栗が入ってるけれど、栗は在庫がなくなってしまったので、これからの販売用にはイチジクやレーズン類を増やして入れます。

ああ…!!しっとりとしてる!!しっとりしてるではないか!!

ああ……!! 悪くない!味悪くないよ!むしろ、パンと一緒で「生地の味」がよりわかりやすいよ!ああ、こっち、いいんじゃない!?

買っていただいた方々の反応もよかった。聞いてみると妻と一緒で「虫歯になりやすい子どもが居るから」という理由の方がいて、乳製品が苦手な人向けでもあるだろうけれど、どちらかというと「砂糖をできるだけ摂りたくない」(摂らないにこしたことはない)と考える方が多いことがわかった。

また、グラスフェッドバターの5kgをぎりぎり使い切ってしまったので追加でまた5kg買っていて、「まあこの枕より大きいバターをなんとか使わないと冷蔵庫が……」という問題と、ショートニングよりもバターのほうが風味と香りがいいから、バターが切れるまでバターを使おう、ということになり、「砂糖無しシュトレン」を販売することにした。もう明日がクリスマスイブだけど。

砂糖なしのシュトレンのほうも有りver.と変わらないくらい注文が入っていて、お客さんに話を聞くと「正月の帰省のおみやげにしたい」「神山からの帰省で『神山産』の他にないお菓子で大勢と分けられるお菓子を持って帰りたい」と言ってくれる方が多かった。
だから、去年と同じく「本場だったらクリスマスのカウントダウンで食べるけれど、単純に『華やかで大勢で食べれて美味しくて保存できるお菓子』だったら年始にまたがってもOK」という考えに則って、今年もまだ販売します。
栗はなくなってしまったので、ドライフルーツを多めに入れてます。生地に砂糖を入れず、外側の白い砂糖のコーティングもしません。また、はっさくピールとすだちピールは砂糖で煮ているので、完全に砂糖無しではありません。ですが、噛みしめると九州の小麦と有機ライ麦の味がわかりやすい、いいお菓子だと思います。

「シュトレンなんだし、なんらかの白いコーティングはすべきじゃないか?」という僕の声はかきけされ、まるはだかのシュトレンになりました。

 

僕の完敗なのですが、美味しいです。こちらから買えます。

思考の酵母: