回復方法

in 思考の果実

4月になって突然体調が優れなくなって、いろいろと生活面での試行錯誤をしていた。

体調がおかしいのは3月の「働き過ぎ」(睡眠不足とストレス)ではないか?と思っていて、偶然にも(そしてちょっと不幸にも)終える仕事が増えてきて量が減ってきたので、その原因についてはその現状を維持することで経過観察することにした。

体調がおかしいのは「食べ過ぎ」ではないか?と思っていて、軽く甘酒断食をしてみたけれど……、とりたてて生命力が活性化されたような実感は特に無く、基本的になんら変わらない日常を送っています。

体調がおかしいのは3月の次男の出産などによる生活面の大きすぎる変化の影響か?と思っていて、妻と二人の子どもの三度のご飯の用意から掃除洗濯までしなければならなくなり、それで仕事が遅れてしまわないかと不安にかられることでストレスを抱え込んでいるのか?と思ったけれど、結局のところ仕事が忙しすぎて産褥期間だろうが妻に(ほぼ)三度のご飯を作ってもらっていたりして(ありがとうございます!)、原因はおそらくそれでは無いように思えます。

なんなんだろうね?この季節の変わり目にぽっかりと落とし穴に入ってしまったような感覚は……。
などと思って過ごした2015年の4月。

この4月に、友人の編集者さんから突然仕事いただいた。そして、その仕事の入稿データを今日先方に送った。この仕事が、実は僕の中ではものすごく楽しかった。そのことについて触れようと思う。

突如、納期は短いし予算は少ないし、でもメインビジュアルになるような素材は一切無くて困ってるからお願いしたい、というフライヤーの仕事がやってきた。話を聞くとクライアントはよく知っているところなので、納期と予算のことについては痛いほどよくわかる。そして、告知するイベント内容があまりにも先進的すぎかつ抽象的すぎて、メインビジュアルがとても作りづらいということも、痛いほどよくわかる。そんな仕事だった。

しかし、そのあまりにも先進的すぎかつ抽象的すぎるイベント内容に心を鷲掴みにされて、その仕事を請け負った。

担当の人のことは、知っていると言えばよく知っているし、よく知らないと言えばよく知らない人。でもそういったところを含めた上で人物像を推理して「この人はこの仕事に対してこういうところをキモに思っているだろうから、スカイプの画面共有をつかって『僕のデザインについての思考の過程』をこういう順序で説明しながら、最終的に意図を表しつつキャッチーなデザインはこうですよ!ってプレゼン」をしたら、とてもうまくいくんじゃないか?と考えた。

そういう流れを初回打ち合わせの2時間くらい前に考えて、ダダッと『思考の過程』となるビジュアルを集めてきて、とどめの案は手描きラフを描いて準備して打ち合わせに望んだ。

すると、まったくもってそのとおりに事が運んだ。

そしてさらに、お願いした素材が届くのを待っている間「これは『コモンズな場のつくりかた』をすすめるイベントのフライヤーなのだから、あえて素材も『クリエイティブ・コモンズ・ライセンス』を使ったらとても面白いんじゃないか?そんな広告見たことないし。と思ってクリエイティブ・コモンズ・ライセンスの新しい素材を漁った。

それからベストな強インパクトなメイン素材がいくつか見つかった。それを基に自分の中で3つのデザイン案を仮組みし、試行錯誤してひとつに絞り、さらに突き詰めて突き詰めてデザインを完成させた。ついさっき。

すると驚くべきことに、この過程の最中は、自分自身にとても力がみなぎっていて、疲れないどころが元気一杯でワクワクしっぱなしで生活できたのである。

デザインという日々の糧を稼ぐためのいち仕事であるにも関わらず、「生活のためにやらねばならないもの。仕事」であるにも関わらず、とにかくこれに関わっている間はものすごくワクワクした。

自分自身がこの仕事をしている間だけ若返っているような気すらするくらい、ワクワクして働いた。

そのような心理状態で働いていると、なんと、冒頭で言っていた「3月の体調不良」が嘘のようになくなっているではないか。

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