夜驚症+昼驚症(仮称)

in 思考の果実

和貴を大きな病院に連れて行って一週間経った。あれからどうなっているかというと、夜驚症がパワーアップして朝も昼も叫び続けるようになっていた。全身を硬直させて仰け反り、叫ぶ。10分程度のなのか、時には1時間程度なのか、叫んで暴れ続けたり硬直したりして、ふいに収まる。それの繰り返し。昼驚症とでも呼ぶべきなのだろうか。もう日中は仕事どころか、家事までままならなくなっていた。

言葉は相変わらず出ないし、動きも判断もとても遅くなった。走れないどころか、身体の脱力がひどくて抱き上げるのに苦労し続けた。もちろんトイレも自分で行けない。
「AとB、どっちにする?」というような二択を訪ねても、全く答えられず、ずっと考えてるように見えた。そしてそんな状態がたまらないのか、また叫ぶ。もうどう声をかければいいのかもわからなくなっていっていた。

さらに加えて先週は次男・真言が風邪を引いてしまい、これもまたずっと高熱が続いていた。5日間ほど38〜9度の熱が出っ放しだった。生後数ヶ月の子供の発熱は「その熱のつらさ」に対して自分でどう対処すればいいかわからないのか、ずっと泣いている。眠らないと治らないのに、熱が辛いのか全然眠れない。ずっと泣く。そして吐く。もう一方は暴れる。両親どちらかがマンツーマンで相対するか、どちらかが疲れてちょっと眠った隙にふたりで当たるか、みたいなことを、睡眠時間を削りながらずっとやっていた。朝も昼も夜もどちらかがどちらかの息子をずっと抱き上げていて、腕と肩と腰がずっと痛かった。

もしもこの状態が一ヶ月、一年、五年と続いたら、僕ら親の方が心が壊れてしまうんじゃないか。そんな話も夫婦でした。すぐ終わって欲しい。終わるかもしれない。終わらないかもしれない。

そんな日々が1週間くらい続いた。でも、ようやく昨日くらいから、朝昼夜通じて叫ぶのが減ってきたように思われる。先週は暴れ出したり硬直し出したら周りの状況もわからずにえらいことになっていたが、昨日や今日は、弟の真言が近づいてきたら昔のように手で優しく止めたり、硬直しながら仰け反るも真言を避けるようにがんばったりしているようなシーンもあった。少しだけ、小さな小さな声で「……どうしよう」とか「こっち」とか、今日も言えるようになっている。少しずつ、少しずつだが、回復しているというよりも、症状がきつくなくなってきているように思う。

そしてやっと今日は真言も平熱のままになってくれていた。鼻水も咳もあるが、熱が出なくなっただけ、親も子もお互いずいぶん楽だ。

 

今週、新しいオーブンが家に届いた。いつもパンを焼いていたオーブンが壊れてしまって1ヶ月以上経っていて、その間パンもお菓子も焼いていなかった。だから、昔のように妻が和貴と一緒にシフォンケーキを作った。和貴がボールと泡立て器を使って不器用にも卵を掻き混ぜたシフォンケーキ。三人で食べた。おいしかった。和貴はちょっとだけ微笑んだ。

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