はじめてのパン屋

in 思考の果実

徳島4K映画祭でパン屋をやった。2日間。はじめての体験。「あたらしい仕事」のはじまり。3時に起きて生地をこねて、寒いので一次発酵に時間がかかってしまい、大量のパンに成形が追いつかず、二次発酵にも時間をかけねばならずで、10時オープンの予定がオープンできないという非常事態に陥った。これがとても残念な反省点だった。

だが、その分本当に「焼きたて」を出すことができたので、販売は上々。両日ともに96個を2時間で売り切った。売れ残ったらどうしよう…まあ、晩御飯に食べるか?とか考えていたので、すごい短時間で売れたのは嬉しい限りだった。


「うちに置いてほしい」というお店の人が来られたり、「神山は遠いから市内のあそこに置けるように話をつけたい」という人まで現れたりした。すごいなと思う。

「自分で酵母菌を育ててパンの元種をつくり、自分で捏ねて焼いて自分で店頭に出す。そして商品と引き換えにお金をいただき、面と向かって喜びの声をいただく」という、すべての段階でデザイナーでは得られない魅力のあるはたらきかただと改めて思った。
福祉施設の指導員、求人広告制作業、建築設計士、施工管理などの仕事を経て出合えた「グラフィックデザイン」という仕事は僕の天職だと思っていたが、パン屋という仕事もそれと負けず劣らず面白い。比べる部分が各々違うけれど、各々とても面白い。どこの部分にでも常に発見があり、学びがある。
「今回こうやったけど、次回はああやったらもっとうまくできるな」というような、自分自身の「のびしろ」が自分で見つけられる仕事、見つけ続けられる仕事が、いわゆる「天職」と呼べるものなんだろうな、と今思う。

そしてそれはひとりにつきひとつとは限らない。さらに、何歳になっても出合えるものだとも思う。