はじめての注文

in 思考の果実

11月末の「徳島4K映画祭」と先週の「下分よこの市」にパン屋として出店したモリグチャウダー。まずは無店舗で営業をはじめることにしている。パンを焼ける工房はあるが、販売する店舗を持つとなるととたんにハードルが上がるからだ。
前に喫茶店や定食屋さんなどの営業をしていた空き家、つまり「居抜き」の物件など町にあれば、それが借りれればハードルは下がるのだが、山中の田舎となるとそんな都合の良い物件はなかなかない。普通の空き家住宅がたとえば見つかったとしても、飲食店営業ができるようにリフォームするとなると、水周りの工事を中心にかなりのお金がかかってしまう。そして古民家に数値的に備わっているはずもない「耐震性」をどうクリアするか、という問題もあるだろう(方法はあるけれど)。そんなこんなで、無店舗のパン屋を事業にプラスすることにした。

無店舗となると、一番の問題は販路だ。まず考えられることは、どこかのお店に置いてもらえるようにするか、ネットショップなどを介して全国に売るか、もしくは電話などの注文で近所の人たちに注文をもらって売るか。だいたいそんな感じだと思う。ここには書けないけれど販路についてはいろんな方向性を検討中なのだが、まず注文をもらうにしても「モリグチャウダーのパンとはどういうパンなのか」はもちろんのこと、「モリグチャウダーのパンはどうやったら買えるのか」というところからしてまだ組み立てられていない。デザイン業務と家事と育児のはざまで粛々と、かつ急ピッチで行わねばならない。

そんな「どこで買えるのか」の仕組みも全然ない今日、なんと「予約注文」のパンを焼いた。予約してくださったのは町内の方で、映画祭に出店した際、美味しい美味しいと言って一番買ってくださった方だった。フェイスブックのメッセージで注文をいただいた。

ご予算はどれくらいで、何人くらいでどのように食べるのかを尋ねた。たとえば朝食でオーブンで温めながら食べるのか、肉や魚とともに「ごはんのかわり」として食べるのか、夜に酒の席で出したいのか、クルマの中で移動しながら食べるのか、ではつくるパンがちがうからだ。ちがうべきだと思ってる。
また、アレルギーはもちろんのこと、苦手な食べ物は何か、そしてたとえば気分的には甘いパンを食べたい気分なのかスパイシーなパンを食べたい気分なのか、はたまた「これ!」という直接指名するパンがあるのかどうなのか、とかも聞かねばならない。

そうしてちょっと聞いた結果、4000円で8人分のパンを焼いた。有機トマトとチーズのカンパーニュとクミンのカンパーニュ。そして人数分の北海道小豆のベーグル。国産小麦と自家製の玄米甘酒酵母でのパン。ちょうど妻が新商品の試作で「有機イチジクとクルミのスコーン」も焼けたところだったので、あつあつのスコーンをおまけに入れて、お渡しした。また新たな一歩に踏み出した気分。

いいかんじに焼けたパン達

いいかんじに焼けたパン達

新商品候補「有機イチジクとクルミのスコーン」。ざっくざく。チーズのスコーンとかもよさげ。

新商品候補「有機イチジクとクルミのスコーン」。ざっくざく。チーズのスコーンとかもよさげ。

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