ブラック体質を志す経営というのは

in 思考の酵母

あまり指摘されないところですが、このブラック体質を志す経営というのは、単に強欲な経営者が部下に割安で良質な労働を強いるという側面だけでなく、同業他社との業界環境の中で「ブラックにしたほうが競争に有利である」という問題があったり、「ブラックに組織運用するのが業界のデフォルトになっている」というのが重なっているように思うわけですよ。両方を兼ね備えている場合も多いと感じます。

そう考えると、ブラック企業の源泉というのは「なんだかんだで人が雇えてしまう」ことに課題があるように思います。今回の「ハローワークがブラック企業の人材募集に斡旋しない」というのもそうですが、重度な労働紛争を起こしている会社は安易に人をこき使うだけでなく、安易に人を採用するところに問題があると感じるのです。

簡単に次の人材が雇えると思っているから、人を大事にせず法令を遵守しないブラック企業が固定費を下げられ、競争に勝ち抜いていけるのですから、がん細胞が自前の栄養供給の血管を作るのと同じように人を雇えないようにするのが近道なのではないでしょうか。

山本 一郎 『巷の”ハローワークでブラック企業の「求人お断り」検討”に思う』(Yahoo! ニュース)より抜粋