思考の酵母 ‘プロデューサー’

プロデューサーというのは

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山納さん 相手思いであるということだと思っています。プロデューサーというのは表現者、パフォーマーと観客の間に立つ人だといいましたが、いまお客さんが思っていることに寄りそうことが必要です。こんな長々としゃべりやがってと思っているかもしれない、とプロデューサーは考えます。自分が一番厳しい観客としてその場にいたときに何を思うか、お客さん思いである、演者思いであるということだと思います。このちょっと距離のあるお互いを思うことによってどうおつなぎできるのかがプロデュースにおいて大事かなと思っています。

シンポジウム「人を魅了するプロデュースとは何か?」(3/3ページ) | コラム&インタビュー

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デザインプロデューサーに聞く

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1.プロデューサーとはどのような役割を担う仕事を意味しますか?
そのプロジェクトで力を発揮する人々の「器(うつわ)」になることです。

2.プロデューサーに一番必要な資質、能力とは何でしょうか? その理由も併せてお答えください。
プロデューサーという仕事は、極めて属人的な能力や魅力を足がかりにした仕事だと思います。つまり、プロデューサーになる奴はほっといてもなるし、人々の方もプロデューサー的な存在を必要とするので、資質がある人のことは放っておかない。一番必要とされる資質・能力とは、何よりも、その人自身であることです。お金や人材など必要な資源を揃えることもありますが、なにより大きいのは、「この人とやっていれば大丈夫。うまくいく」という感覚が、メンバー間で共有されることです。

3.あなたがプロデューサーとして立つ場合、大事にしていることはなんですか?
プロジェクトに関わる一人ひとりの気持ちが鬱血しないよう、悩みも思い付きも、自由に話せて、互いにそれを聴き合える関係を保つことです。

4.あなたがプロデュースしたお仕事の中で、最も手応えのあったものはなんですか? また、その理由も教えてください。
ウェブサイト「イン神山」/徳島の山間部にある神山町という町から国内外とコミュニケートするためのウェブサイトでは、きわめて人間的なつながりの中で仕事を行えました。当たり前のことかもしれませんが、請ける側にも依頼する側にも、「やらせていただく」「やっていただく」といった、謙虚なあり方が大事だと思います。

5.デザイナーに必要な「プロデュース感覚」とはなんでしょうか。
仕事の局部的な品質ではなく、その仕事が求められる背景から、つくられる現場、それが届いていく先、そしてその仕事がこの世から無くなる(プロダクトでいえばゴミになって捨てられるとか、事業自体が消えて行くとか)ところまでを含む、「社会におけるその仕事の全体像」を見通す視力にあると思います。

西村佳哲(雑誌「デザインの現場」より)